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執筆者の写真Shunya.Asami

【Exhibition 2020】日常空間の公園で、市民と制作した作品を通して、文化芸術の役割を実感する。

更新日:2020年8月26日

【さいたま国際芸術祭:美術と街巡り事業】 


以下の記事は、2020 3/31に執筆したもの


「現在の青図-記憶の窓・Sightama 2020-」


別所沼公園に静かに佇む「ヒアシンスハウス」で、詩人 立原道造の草稿「鉛筆・ネクタイ・窓」の一文「僕は、窓がひとつ欲しい。」から着想を得て制作した作品を展示しています。







この作品は、さいたま国際芸術祭2020・美術と街巡り事業「桜の季節編」のプログラムとして実施し、制作希望者を公募して集った約20名の方と、「大切なもの・記憶の品」を布に焼き付ける写真作品(フォトグラム)を制作しました。

23名の制作者の中、公募で参加していただいた4名の市民の方の作品紹介の様子とコンセプトシートを紹介します。


今回最年少6歳の女の子







芸術祭のサポーターも務めるTさん






別所沼公園でよく遊ぶ地元の小学校に通う少年







音楽と美術を愛好する市民の方








今回、さいたま国際芸術祭2020の作品展示にあたり、「参加する芸術祭」を標榜するさいたま市ならではの芸術文化活動を体験できる機会をつくれないかと考え、私が普段作品制作から作品を他者へ観せるプロセス全てを、公募で集った方々と共に行っています。


感光液を調合し、布に塗布する制作から行い、完成した作品を観てもらうギャラリートークまで、一連の芸術活動をする体験しています。その中で聞かれた声で特に印象的な言葉は、「作品をつくるという体験を通して、自分のことや他者のこと、地域について考える機会を持てたこと、またそれを発表することで、他者の考えていることに興味が湧き、自分に自信が持てた。」という声が多く発せられていることです。


これは文化芸術活動が持つ役割の1つだと感じています。今日の新型コロナウイルスが蔓延するご時世では、「文化芸術が日常生活に特段必要のないものなのではないか」と感じられる場面が多くあると思いますが、こうした閉塞感や虚無感に包まれてしまいそうになる中、一緒に制作をした方と過ごす時間はとても尊く、公園を訪れる方にもその体験がおすそ分けされている状況を目の前にすると、頑張ろうと思えます。「他者の考えに興味を持つこと」は、今の状況で最も失われている能力の1つではないかと感じます。




「現在の青図-記憶の窓・Sightama 2020-」

会期:2020.3/28-4/5  時間:13:00-17:00 場所:ヒヤシンスハウス さいたま市南区別所4丁目地内(別所沼公園内)



3/28:展示初日の作品展示風景





3/29:季節外れの雪が降った展示風景






●ご来場にあたり: 新型コロナウイルスの感染拡大防止から入場制限を設ける場合があります。体調の優れない方は入場をご遠慮下さい。


●埼玉新聞掲載記事:2020.2/21







●作品制作者(敬称略): シガキヤスヒト/松島由佳/安藤真穂/齋藤加奈子/堤直人/中地佐知江/牛山初枝/根橋良子/藤岡貴志/藤岡惠子/白木順子/日笠山順子/正木博/正木初寧/林直子/志摩昌彦/青石大一郎/若狭諭/若狭一華/宮﨑旭/宮﨑千華/荒澤守/長野恒 

●制作協力(敬称略): ヒアシンスハウスの会/青砥酸素工業所/野口敬/伊藤奈津子/斎藤弘美/松下望佳

●制作方法:日光写真のススメ





●さいたま国際芸術祭について

さいたま国際芸術祭2020の本体は当面のあいだ開幕を延期することを決定しました。https://art-sightama.jp/jp/news/uFoQh5io/


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