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  • 執筆者の写真Shunya.Asami

【Exhibition 2013】『MAN-PRINT gene』@かがわ・山なみ芸術祭2013

「かがわ・山なみ芸術祭(瀬戸内国際芸術祭2013関連事業)」出品作品


『MAN-PRINT gene』



size:88cm×175cm 11点

『gene』は、廃校になった旧扮所小学校の校庭に生きているメタセコイアの生命力や時間をテーマに撮影した11点のフォトグラム作品。














この作品は、舞踊家、黒田なつ子とのコラボレーションワークとして実現し、芸術祭会期中には、ダンスの公演も行われた。




制作の様子







ダンスプログラムの様子











公演後は地元の子どもたちとのワークショップが開かれた。





造形表現と身体表現が合わさることで生まれる表現の深まりを実感する機会となった。

時間を定着して(積み上げながら)見せていく造形表現は、時間的な重なりを見る人に与え、時間の中で移り変わり、常に変化していく身体表現は、時間そのものの流れを見る人に感じさせる。双方が合わさり、重層的な表現となった時、その作品の持つ意味もまた見る人に多くの作品との関係を見出す機会ともなると実感した。









ご来場いただきました皆様、ありがとうございました!



●かがわ・山なみ芸術祭(瀬戸内国際芸術祭2013関連事業)とは

 香川県には優れた活動を行っている美術家が数多く住んでいます。彼らは各地で独自のイベントを行い、これらの実践を通して多くの経験を積み重ね、その成果はすでにさまざまな所に現れてきています。そこでこのたび、新たな展開として「かがわ・山なみ芸術祭」を開催することといたしました。 この催しでは、県内で制作を行っている美術家や、自主的な地域活動を行っている文化団体を紹介し、それらを連携させます。具体的には、県内の5つのエリアで1年間に渡り、時期をずらしながら美術展を繰り広げて行きます。そのことで住民と美術家との協働を促し、芸術を軸とした地域の活性化を促そうというわけです。 雨水が山に貯められ、川から海へと注ぐことで海の豊かさは保たれます。水は万物の循環の源であり、「絆」でもあります。本事業は循環をテーマとした芸術活動を起点とし、人々を結びつけ地域の活性化を目指します。本事業を通して海の文化と山の文化の交流が進み、さらに美術家の活動が香川から世界へと広がっていくことで、地域が大きく飛躍していくことを願っています。

●概 要

・名  称 かがわ・山なみ芸術祭 ・基本理念 水から水へ・いのちと光の絆 ・第1回展テーマ 「人は手から生まれた」Humans were Born from Hands ・コーディネーター 松永 康 ・主  催 かがわ・山なみ芸術祭実行委員会 特定非営利活動法人かがわ・ものづくり学校 ・共  催 香川大学 高松市 綾川町 まんのう町 三豊市まちづくり推進隊三野 国営讃岐まんのう公園

●第1回展テーマ

人は二足歩行を行うことで進化したと言われます。空いた手で道具を作り、それを器用に操れるようになりました。手を使うことで脳は肥大化し、直立したおかげでその重さを支えることができました。もしこれが本当のことなら、「人は手から生まれた」と言えるのかもしれません。 人類は初め、生存のために道具を作りそれを使っていました。しかしあるときから手で音を奏で、またものを描くようになります。つまり心を豊かにするために手を使うようになったのです。芸術活動は、このように洗練された手の技によって開始されました。 香川県には、漆芸品、彫り物、張子細工、生活雑貨等、優れた伝統工芸がたくさん見られます。豪華絢爛というより、むしろ人々が一生使い続けられるような愛着仕様の品々が中心です。これらは競い合ったり人を驚かせたりするためではなく、それ自体が人生を豊かにしていく造形です。そこには、この共同体を維持してきた人々の知恵が現れているように思われます。

人は手から生まれました。ですからこれからも、やはり手を使って進化してゆかなければなりません。テクノロジーが極度に発達した今日、私たちはややもするとそのことを忘れがちです。こうした時代だからこそ、手が持っている可能性をもういちど見直す必要があるのではないでしょうか。私たちの「手づくり」のプロジェクトを通して、そのことを考えてみていただけたら幸いです。

アートコーディネーター 松永 康

かがわ・山なみ芸術祭実行委員会 事務局

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