【影をつかまえるーワークショップレポートー】
去る12/27。 埼玉県八潮市新町の「スタディルーム」で『影をつかまえるーフォトグラムワークショップー』を開催しました。
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この日は朝から雨の予報があり、太陽光で焼き付ける写真のワークには悪条件の環境でしたが、雨への対策とスタッフの方々のご協力のもと素敵な作品が生まれた時間となりました。
参加者は小学校1年生から6年生までの約40名。 事前準備として、自分の思い出の品と集めているものを持ってきてもらい、それを素材に作品制作を進めました。
はじめに、自己紹介の後、カメラを使わずに写真を撮る「フォトグラム」についての説明。
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その後、外に出て持ってきた素材を使い、配置を工夫しながら画面を構成。クリスマス後なので、クリスマスのケーキについていた飾りや、プレゼント、リース等を持ってきた子が多いのも印象的でした。また、持ってきたものが足りない子は、身の周りに生えている草を持ってきたり、形の面白い石を見つけたりして制作。
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露光時間は陽射しが弱く、約60分。 じわじわと弱い陽射しによって感光布の色が変化して行くのをみながら、「光と感光面によってうまれる日焼けも写真である」という写真の原理を体験します。
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持ってきたものを交換したり、一緒に使ったりする場面もみられました。
その後、室内に入り、自分の手や足と行った身体の一部を感光紙に焼き付けます。このフォトグラムのワークは等身大の大きさが焼き付くため、自分の今の時間の大きさが残ります。
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来年は今日よりも大きくなっている手や足といった自分の身体の記録装置としての写真の不思議な役割を体験しました。
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時間が流れ、外は雨。 自分の持参したものでつくる作品がちゃんとできるか心配でしたが、ちゃんと光の跡が感光布に焼き付いていました。
現像して、感光をストップすると
弱い光でじっくりと焼き付けた優しい青の色彩の作品がずらり!!
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自分の持ってきたものが時間によって影として残る不思議に興味津々。持ってきたものをその影の上に置いたり、写った素材感のおもしろさを友達と見合ったりしていました。
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その後、一人ひとりの作品発表タイム! 持ってきたものや制作した時に工夫した事を皆に伝えました。
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最後に、自分の作品制作についてお話をしました。 作品を見せながら今日行った方法で、ヒロシマにある「被爆樹木」の影のフォトグラムを制作している事。樹木にある生きている時間を焼き付けて残して行く制作を続けている事を伝えました。
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参加していた子の中には、1945年のヒロシマの事について学校で習ったと作品に強い興味を持ってくれました。
参加者全員で記念写真を撮ってワークショプは終了。
雨の中、陽射しが弱く制作には悪条件な中でしたが、元気なこどもたちとの制作の時間はとても充実した時間となりました。最後になりましたが、ワークショップの場を支えて頂いたスタッフの皆様に深く御礼申し上げます。 ありがとうございました!!
●過去のワークショップの様子 http://asa19821206.wixsite.com/shunya-asami/photogram1
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